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学生ではないけど
東大に出入り
東京都
学問をするためには佐川の山奥にいてはいけない、と東京へ出る決心をしたまきのさんは、飯田町に下宿をすることにした。東京へ出ると、知人の紹介で東京帝国大学理科大学・植物学教室に連れていってもらう機会ができた。
植物学教室にいた矢田教授や松村助教授らは、土佐の植物話をする熱心なまきのさんを面白がり、教室にある書物や標本を自由に見ることを許され、東大に出入りするようになる。
東大の学生とも親しくなり、植物の研究に没頭した。
