37
新撰日本植物図説
出版
東京都
子供も生まれ、助手の月給15円では食費にも足らない状況で、借金をするしかなかった。何度も差し押さえに入られ、家財道具を競売に出されてしまったこともあった。
家賃も滞納しがちで立ち退きを命じられることも度々あり、子だくさんの大家族で植物の標本も大量にあったため、小さな家に住むわけにもいかず、家探しにも困っていた。
この窮状を救うべく、『新撰日本植物図説』を刊行したが、生活が楽になることはなかった。