東京都

池長孟のおかげで借金から逃れることができたあと、妻の寿衛さんが生活のために「待合」をはじめた。「待合」とは、芸妓を呼んで宴席を開く店で、政府要人の密談の場や、企業の接待の場として利用された。

これのおかげでしばらくお金を得ることができ、寿衛さんは東大泉(練馬区)に家を建設する計画をたてた。関東大震災もあり、都会では火事が多いことから、田舎の雑木林の中に小さな一軒家を建てた。そしてこの家がまきのさんの終の住処となった。